先日、関西生コン(連帯)と週刊実話(日本ジャーナル出版)& 一ノ宮美成との裁判をお伝えしたが、平成26年に連帯は宝島社&一ノ宮氏を訴えていた。読者からの指摘もあり調べてみると結果は宝島側の敗訴。しかし賠償金といっても僅かなものだ。それ以上に裁判によって連帯の内情がさらによく理解できた。裁判記録からは連帯が抱える金銭問題、また強固に結束する戦闘的労組との評価もあるが一筋縄ではないことが読み取れた。
問題になった記事は別冊宝島2063号(2013年9月29日)「ひそかに進む弘道会の全国支配 突破口は生コン利権! 二代目弘道会の手に落ちた“ 錬金術の都”京都の闇社会」だ。同記事では「京都ルール」として「京都府内の土木建築業界においては京都市を根拠とする会津小鉄会がこれを仕切り工事受注する業者から地域対策費の名目で受注額に応じた一定割合の金員を徴収していた」と指摘している。
こうした構図の中にどう武委員長ら連帯が絡んでいるのかが検証されていた。結果は二審までいき昨年1月31日、武に27万5000円、連帯に33万円の損害賠償金を支払いが命じられた。記事のインパクトや大手メディアが連帯を報じないことでむしろ世間の関心は高まっている。そう考えればこの程度の賠償金は安いものだ。
裁判の特徴として連帯と共産党の関係も出てきた。もともと連帯は共産党の影響下にあったが、産業別労働運動が必要だとする武らの意見と対立。1982年12月17日の赤旗に連帯を批判する声明が出た。こういう経緯から連帯と共産党は袂を分かつわけだが、連帯側の訴状を見ると一ノ宮氏を「共産党系ライター」と表現していた。一ノ宮氏が共産党の代弁をしているかのような主張だが、「党派性」という意味では連帯の方がさらに強い“党派色 ”を持つ。
そもそもこの裁判の担当弁護士は旧民主党副幹事長などを務めた辻恵元衆議院議員だ。2017年1月19日、ウエスティンホテル大阪で開催された近畿生コン関連団体・合同新年互例会の顔ぶれを見れば一目瞭然。国会議員の来賓として
辻元清美衆議院議員、竹本直一衆議院議員、尾立源幸元参議院議員、尾辻かな子衆議院議員、森山浩行衆議院議員
が出席している。竹本以外は旧民主党系の政治家たちだ。辻元は鳩山内閣で国土交通副大臣に就任したのはご存知の通り。国交省は公共事業、土木建設業とは密接なつながりを持つ官庁だ。辻元にしてみれば連帯との関係を考えると格好のポストだったかもしれない。そういう意味では尾立源幸が二階派入りして先の参院選で自民党比例区から出馬したのも“ いかにも”といったところ。公共事業という点では自民党内で最も強みを持つのが二階だからだ。今、二階派は同和人脈を広げている。そして自由同和会を通じてLGBT人脈も構築中だ。今度は尾立を介して関西生コンとのパイプを作ろうとの意図が透けて見える。
連帯は一筋縄ではない!
「徒党を組み敵を取り囲む」。左翼団体、労働組合、部落解放同盟に共通する攻撃手法だ。連帯の場合、コンプライアンス活動と称してアウト企業(連帯に不参加の企業)を攻撃する。本裁判ではこうした行為を「マイクロバス部隊」という用語で説明していた。すでに本誌でも報じた通り、裁判には大勢の活動家が動員される。だから連帯は鉄の結束で固まっていると思っていた。しかし実際の連帯内部には上層部への不満がくすぶっていると見た。
一ノ宮氏の主要な情報源は「全日本建設運輸連帯労働組合近畿地方本部近畿セメント支部」の元役員だ。この人物は平成17年に大阪府警に告発状を提出している。その内容を見てみると
「天城建材センターに融資する目的で平成2年から平成16年8月末までに千原商事株式会社代表取締役社長 千原善造に29億6千万円の約束手形をふり出し近畿大阪銀行九条支店の同組合口座の預金から同額の手形決済を同組合に損害を与えたのである」
とある。これを画策したのが武委員長というのだ。この問題に対して2006年7月14日に連帯内で会合が開かれた。この記録は武洋一副委員長と組合員のやり取りだ。そこからは金の流れをめぐる組合員たちの動揺が感じ取れる。一部を引用しよう。
洋一副委員長 あのね・・ちょっと議論がなかなかかみ合わないと思うんだけど、別に一般か特別かは分ける気はないんですよ。確かに組合のカネなんです。組合のカネに間違いないです。皆さんも含めてよ。組合のカネに間違いない。ただ言ってるのは、組織運営への情を言ったって、たかが1200名しかおらん。1300しかおらんのです。このメンバーが集まってから、決まってるわけよ。それも●●●じゃないんやで、皆さんが出すのも。泣き泣き、いろいろ知らんけども、苦労しながら●●も集めてると思うよ。それが一般会計という表現になったかも分からんわ。かたや特別がありますよ。これは、「特別」という・・・。入りり方が固定したものじゃないから、このままいつなくなるか分からんという話なんですよ。言い方を変えたら。それを例えばこの闘いでこうしました、この闘いであんなしました。つぎ込みました話でなったら、「なんでおれのところは、こんなにしないか」。当然議論になるやろう。それ、組織●●違ってるんちゃうか(――聞き取れず――)あてにならないカネを、あてにしているという話にならない? 逆に言うと。
組合員E ぼくらは、頭がアレなんかも分からへんけど、こっちに30億円あるんでしょうって。この30億が、例えば天城に回すのに25億しか要りませんでしたよって言ったら、逆に言ったらこっちに5億残っているんでしょ? ・・・ってね。思いますやん。この5億は今、支部の財政の中に「5億」ですよ・・・っていうのがあれば、5億を・・・極端に言えば今ゼロ金利ですけど、貯金してればなんぼかの金利を生むし。何かの闘いに使えれば、その1千何人が2千人になったり、3千人になったりする可能性もあるわけですやん。今、そういうふうにぼくらは単純に思うわけです。30億はこっちやから、これは30億、すぐに返るカネでなければ、アレやからこれはしゃーないにゃんけって。
組合員D 「関係ないねん」って言われても。
組合員E「しゃーない、しゃーない、これは置いといてくれや」と言われてもね。
洋一副委員長 置いといてくれって言ってへんやん。おれ。
天城建材センターは仮に30億円の融資を受けても返済できる見込みのない会社だったという。そういう会社に長年、出資してきたのは一般の組合員にとって絶対に納得いかない話に違いない。各氏らの不満と動揺が伝わる内容だ。この会合の中で組合員Dが「ぼくらは、頭がアレなんかも分からへんけど」と言っているがお分かりか。
連帯の運動家はこういう言い方をする人に複数、会ったことがある。「大学出てへんから」「他に行くとこないしな」などと控えめ、というか卑屈な言い方をするものだ。この辺りは「練り屋」などと揶揄された労働者たちの悲しき性。過酷なコンプライアンス活動に参加するのもいい仕事を斡旋してもらえるというのが本音だろう。湖東協事件の裁判でも「ストレスで吐血した」という元連帯の証言者もいた。
あるいは「政治運動」への参加、協力に対する不満も噴出していた。この一文から見て取れる。
組合員D 闘いの話って言うけども、そんなら組合員から吸い上げてると言ったら、言い方悪いかもしれんけど、恒常カンパやら、特大カンパは、洋一さんどう思われます?●●●用の恒常カンパとか、特大カンパやったかな。毎月払ってますやん。あんなカネ、必要・・・じゃない。要らんのちゃいます?
洋一副委員長 必要じゃないと思ってるの?
組合員D なんであんな・・・そんなに困ってるのって。
洋一副委員長 困ってるってね。確かにこれがあるといえば、そうかも分からん。現実的に。
組合員D 今までそういうカンパしてなかったでしょう? ここ数年前からやり出した話じゃないですか。だから、かたやドバっといってるのに、かたや・・・そういうようなお金の集め方をして、矛盾はないですかって。
洋一副委員長 基本的にね。基本的な考えですよ。組合の運営は、組合費で運営するだけの話なんです。基本的には。そうでしょう。
組合員D 武委員長が言ってましたよ。
洋一副委員長 で、原則という前から、これはほとんど特別会計。いずれにしても、このカネも、あれも●●●ものも。一般会計の予算から●●●ときに、1億2、3千万ですよ。一般会計に入ってくるのは。ですよね。実際にそうなんです。それ組織原則、運動上から言ったら。
組合員 そこが分からんもんな。特別会計というのは、どこから入ってるんですか。
洋一副委員長 解決金です。
定期的に支払うカンパは500円というが、それ以外でも特大という名目のカンパがあるようだ。それから連帯の資金力は武洋一氏の言うところの「解決金」である。これは連帯の方針に従わない企業、アウト企業への抗議を止めさせる引き換えに支払わせるものだ。いざ抗議活動、デモ参加ともなれば複数のミキサー車を動員して駆けつける。2008年の洞爺湖サミットの反対デモでも札幌市内で無数の連帯ミキサー車を目撃したものだ。ここまでの機動力、動員力を持つ労組はそうそうあるものではない。それを支えるのがやはり解決金という名の資金力だろう。
強い結束の裏には…
連帯の結束はもちろん「体制に抵抗する者」たちが共通して持つ仲間意識である。ただそれだけではなくもし連帯を抜けたら行き場がない、自分にも累が及ぶ、そういう恐怖感も根底にあるようだ。
こうした現象はあえて他に例えるならば「ユニオンショップ」の亜種ではないかと思う。ユニオンショップとは会社に雇用された時、労働組合に加入しなければならず、仮に労働組合から除名、脱退した場合は解雇される労働協約のこと。通常は「ユニオンショップ協定」(ユシ協定)また「ユニオンショップ制」という。その最大のメリットは安定して組合員が加入するため組織力を強化できること。その反面、労働者の自由意思が尊重されないというデメリットもある。
このため現在は、ユニオンショップ協定を否定的に考える労働法専門の研究者、労務管理専門の弁護士が少なくない。逆に前世代の労働法の専門家、研究者はユシ協定を支持してきた。戦後、労働組合運動が高まる中で労組賛美の学者たちにとってみれば組合の結束を高められるユニオンショップを評価した。連帯に加盟しなければ過酷な「アウト対策」「コンプライアンス活動」を受けるのは指定された組合に加盟しないと解雇されるという構図が酷似している。
だから連帯の強い組織力、結束も裏返せば「抜けられない」という思惑も作用しているだろう。先述した武洋一氏とのやり取りは2006年だが、その時代からすでに組合員から少なからず不満が噴出していたのはよく分かる。ただその後も「最強の組合」という称号の通り、活動を続けてきたのは先に述べた通りもちろん生活のため、それから連帯を離れた時の不安もよぎる。現場の組合員は心底から武や執行部に忠実なのか微妙なところだろう。
それにしても思う。 連帯から支持されている辻元清美、尾辻かな子は人権、反戦、護憲を訴え美辞麗句を並べる。しかし自身らは華やかなスポットライトを浴びる一方で苛酷な闘争に明け暮れる末端の組合員がいることを自覚しているだろうか。
20年以上前だったか?
ニュースで、大阪or兵庫、創価の元幹部2人、砂利がどうとかで捕まった。
元とは、捕まったから、辞めたことにした可能性もある。
砂利、朝鮮、創価、関ナマなど、朝鮮系が、日本に存在しなけらば、
かなり良くなるのではと思いますね。
創価は、拡大より、守りに入っているとすれば、露骨なやり方は、
もうやらないのでは?
国交相は港湾があまりクローズアップされませんが、キムチヤクザの巣窟ですからね。