曲輪クエスト(266)香川県 仲多度郡 琴平町 苗田 荒井

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By 宮部 龍彦

いにしえの文献によれば、琴平町に荒井という部落があり、14世帯あったとされる。明治時代の地図を見ると、その荒井は前回探訪した高橋から金倉川の対岸にある。現在の地名は琴平町苗田のうだだ。

しかし、目立つ同和施設があるのは、昔も今も地図では平松と書かれている場所である。

まずは墓地を見つけた。浄土真宗であるとは思うが、それだけでは部落の墓地という根拠にはならない。

近くの人に聞いてみると、この地名は間違いなく「平松」。荒井などという地名は知らないという。

墓地の場所から家の合間を縫って南下した。

すると、放置された自動車と…

太陽熱温水器が搭載された公営住宅が現れた。太陽熱温水器だけではなく、放置自動車も香川県の同和地区では目印になっているのではないか。

公営住宅には臭突があり、くみ取り式トイレのようだ。

ここはとりわけ公営住宅が多いわけではなく、持ち家もかなり混在していることから、香川県でなければ同和地区だと判別するのは難しいところだ。

ここが象郷会館。ここが隣保館であることは事前に分かっていた。

後で分かったことを記しておく。前回の高橋には荒木と石田が多かったが、マッポン!で調査すると石田がこの象郷会館周囲に集中していることが分かる。マッポン!は電話帳をベースとしているのでかなり漏れがあるが、住宅地図で改めてチェックすると、荒木もこの辺りに多く分布している。

とすると、対岸の高橋とこの部落には何らかの関係がある。

また、平松に近いので分かりにくかったが、昭和初期以前の地図を見ると、この場所は荒井のギリギリ端っこにあるように見える。

昭和初期の生活程度は中程度であったということから、平松とそれほど格差はなかったのではないか。同和施設を除けば平松と風景に大きな違いはないように見える。そして、高橋が非人と伝承されているのであれば、ここも非人部落だったのであろう。

しかし、さきほどの場所とは別に、苗田地区内にはもう1つ気になる場所がある。ここは逆に、荒井の一番南の端で、北野町の境界に差し掛かっている。ここは北端よりもきれいに整備され、公営住宅が多い。なぜか新宗教の施設もある。

この場所にあるふれあい交流館はどのような位置付けの施設かよく分からなかったが、現地で見たところでは、これは間違いなく同和施設である。

デイサービスセンターと教育集会所が隣接している。それにしても、象郷会館とこの辺りを合わせると、世帯数が過去の記録を大幅にオーバーしてしまうと考えられる。

墓地を見ると、名字の傾向も、宗派も、明らかに高橋や象郷会館周辺と異なる。空いていた土地に公営住宅を作ったのでよそから移り住んできた人が多いのではと思ったが…

明治期の地図を見ても確かに家があるし、何よりもこの紀元2600年の石碑はここに昭和初期から村があった証拠だ。過去の空中写真を見ると、南北の部落もどちらも14世帯程度のように見える。いにしえの文献の部落がどちらを指しているのかは分からなかった。

宮部 龍彦 について

ジャーナリスト、ソフトウェアアーキテクト。信州大学工学部卒。 同和行政を中心とする地方行政のタブー、人権ビジネス、個人情報保護などの規制利権を研究している。「ネットの電話帳」管理人。

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曲輪クエスト(266)香川県 仲多度郡 琴平町 苗田 荒井」への19件のフィードバック

  1. 匿名

    高松市の部落にも来て頂きたいです。大規模なニコイチ群の田村町、上天神町等、、、見応え有りです。

    返信
  2. 匿名

    宮部さん。
    似非同和や同和団体の不正を追求することは支持しますが、探訪とは無関係です。
    また、あなたがご存知の様に、何処の団体にも属さない部落民がほとんどです。
    探訪は差別を助長します。既に同化し、差別も無い部落もあります。そこへ貴方は出向いてそして公表。何が目的なのですか?
    探訪に反対や迷惑してる部落民の声は届いていますか?
    彼らこそが、探訪の当事者です。当事者が嫌がっている事を何故するのですか?
    即刻やめて貰いたい。
    迷惑です。

    返信
    1. 匿名

      差別じゃないね 区別だよ
      昼間から酒飲んで酔っ払って出歩いて、通りがかりの車に当たり屋行為とかする奴らですからね
      そんな地域に誤って入らない様に、知らしめてるんですよ

      返信
      1. 宮部さんへ

        宮部さん 
        彼の書き込み。
        これが現実てす。それでも探訪を続けますか?

        > 昼間から酒飲んで酔っ払って出歩いて、通りがかりの車に当たり屋行為とかする奴らですからね
        そんな地域に誤って入らな

        返信
        1. 匿名

          「宮部さん 彼の書き込み。これが現実てす。それでも探訪を続けますか?」


          何で書きこんだ本人に言わないの?
          説教する相手を間違えてますよ。

          返信
          1. 匿名

            違いますよ。
            探訪をし公表して情報を与えてるのは宮部さんですよ。
            責任はあります。また、宮部さんは結婚差別は無いとおしゃっていますが、彼の子供が部落民と、結婚するとなれば絶対反対しますよ。これが、現実です。
            YouTubeて結構差別は無いとか言ってますが、このような方がいる限り差別は確実にあります。

        2. 宮部 龍彦 投稿作成者

          匿名コメントなんていくらでも自演できるので
          全てを真に受けないことが大切です

          返信
      1. 匿名

        宮部さん
        あなたとは関係ない赤の他人が嫌がっているのですよ。
        あなたも、どこかの団体からの質問状で家族の事は「答えたくない」と言ってますね。私達も同じなのです。それも貴方とは赤の他人です。他人に迷惑をかける行為を続けるのですか?
        人間として恥ずかしく無いですか。またYouTubeで非公表は日本国内で通用しても海外では通用しないとも言ってます。ここは日本です。

        やめないので有れば、正確な情報提供をしてください。
        ほとんどの人は三代前までしか先祖をたどれないとか、結婚差別は無いとか、、
        貴方の私見と現実とのギャップを埋めていただきたいです。

        ご都合主義でスパム認定しないでください。

        返信
        1. 匿名

          追記
          地方自治体、特に教育関係者からも差別の実態を同道いただければご紹介します。私の同級生で校長まで務めた人が四人居ます。

          返信
      2. 匿名

        宮部さん

        令和2年6月に法務省人事擁護局の
        「部落差別の実態に係る調査  結果報告書」を読まれてましたか?
        また、YouTubeで解同の元大垣支部長と対談されてますが、支部長は「差別はある」と断言されています。

        以上、宮部さんの感想をお聞かせ頂きたい。
        前回どなたかがYouTubeで宮部さんを論破して見ては?との投稿がありました。論破と言うより間違いを正すこたは出来ますが、一度あなたと一体一で対談できないでしょうか。
        連絡先を教えていただければ幸いです。
        その時、名前、経歴はお話しします。ごく普通の大学を出て会社を定年退職した者です。活動歴もありませんし、どの団体にも属さない者です。私と同道の上、普通の部落民と対談させる事もできます。

        返信
  3. 荒井部落について

    宮部さんは隣保館に引っ張られて、大麻町と苗田平松を巡ったと思います。ご自身でも言っているとおり、その何れも非人系の部落であって穢多系の部落ではない。
    そしてデイサービスセンターと苗田児童館、教育集会所のある所がまさに苗田荒井の部落でしょう。苗田児童館とデイサービスセンターは企画防災課人権同和室の所管、
    そして教育集会所は生涯学習課社会教育・人権同和教育担当の所管です。それでは何故、非人系部落に隣保館があるのか?想像になりますが、穢多系部落の戸数が少なく設置基準を
    満たさず苦肉の策として非人系部落の方に設置したのか?。
    なお宮部さんは動画編のコメントの返信で、苗田に二つの部落があると書かれてました。添付した古い航空写真の赤い方が全国部落調査に記載されている部落で、緑色の方が
    もう一つの部落かと。姓氏語源辞典の善隣に出てくる苗字が、マッポンでもそこに出てきますよね。
    なお当該地は戸建がほとんどクリアランスされていて、町営の豊明第一・第三団地になっているんではないでしょうか。

    返信
    1. 訂正

      苦肉の策は、正しくは「ふれあい交流館」の設置ですね。あくまでも町としては隣保館としていませんが、実質は隣保館なんでしょう。

      返信
    2. 宮部 龍彦 投稿作成者

      ありがとうございます。もしかすると、赤い方は下刈原ですか?

      返信