不倫相談を受けた女性医師の弱みに付け込み現金3000万円を脅し取った上、性的暴行をし恐喝と強制性交の罪を問われた探偵事務所元代表、長坂健太被告に岐阜地裁は13日、懲役7年を言い渡した。SM風の性行為を強要するなど鬼畜そのもの。『週刊文春』が詳細を報じているが、同誌が触れない〝NGワード〟があるのだ。
「絶対に服従する奴隷だ!」と脅す
岐阜市在住の女性医師が同僚の男性医師と不倫関係にあったところ探偵の長坂健太被告に相談。一方で女性医師が男性医師の車にGPSをつけて監視していたところ男性医師に見つかってしまう。刑事事件になることを恐れた女性医師は長坂被告に相談したところ「探偵事務所にも警察の捜査が入る。どうしてくれるんだ」と激怒。長坂被告は「男である俺に女であるお前が提供できるのは何か考えてみろ」などと肉体関係を求めた上で現金3000万円を脅し取った。
長坂被告はサディスティックな性癖の持ち主だ。女性医師に対して「奴隷になれ」「土下座しろ」「足の指を舐めろ」などと凌辱プレイを強要した。
長坂被告は元『週刊宝石』の記者。経験上だが、この手の人物は政治家、警察、ヤクザとのコネを誇ることがある(*99.99%は嘘)。
長坂被告は「3000万円を受け取るのは、警察の捜査のほとぼりが冷めてからにする。知り合いの政治家にかけ合って岐阜県警の捜査を止めてもらうように工作する」などと女性医師に話していたという。そして知り合いの政治家について「スガワラ」と言っていた。
文春のレポートには出てこないワード

本事件については文春オンライン(3月13日)が詳細を報じている。
「ご主人様に忠義を尽くすのは当然だ」40代女性医師に奴隷契約、性行為、全財産の提供を迫り…探偵会社社長(59)の卑劣な犯行手口
記事の一部を引用しよう。
「女医がストーカーなんてマスコミが飛びつく事件だ。マスコミにかかれば、Bさんの家族も簡単に特定される。記事になれば、子どもたちがいじめられ、自殺する可能性も高い」
これは長坂被告が女性医師を脅している発言の一部。13日の裁判で裁判長が判決理由を説明している際でも述べられていた。
長坂被告の提案に従わない場合は「マスコミにはストーカー女医と呼ばれ〝文春砲〟がくる」という趣旨の発言を裁判長は引用していた。さすがに長坂被告の脅し文句に「週刊文春」の名が使われていたとなると都合が悪いというわけだ。週刊文春の報道は政治家、芸能人など公人のみならず一般人ですら人生をどん底に落としかねない。女性医師も震え上がったのは容易に想像がつく。
普段は取材対象の動画、音声、LINEなどのプライベート画像を公開しているが、自身の情報については隠したいようだ。
週刊文春、最近雑すぎやしないか?
週刊文春は間違いなく国内最高レベルのメディアだろう。テレビ、新聞は週刊文春の後追いに甘んじているのは明らかだ。数々のスクープは万人の認めるところだし、筆者自身も深い敬意を抱いている。ところがここ数年、粗さが目立つ。
当サイトでもたびたび指摘してきた。
例えば二階氏の関係企業がIR候補地を購入していたという話。まだIR事業が持ち上がっていない頃の土地の購入であり、しかも掲載した周辺地図がデタラメだった。
自民党・松下新平参院議員と中国人女性秘書との関係をめぐる記事。中国人女性との男女関係を匂わす内容だが、見出しに「ニューオータニに 二人で一カ月」とあるのに文中で一語も触れていなかった。
【中国女性秘書問題】「ホテルに2人で一カ月」は印象操作?『松下新平‐週刊文春』裁判の 裏を読む
あるいは「名物学長が号令“悠仁さまに修士号を”筑波大が進めるマル秘計画」(3月13日号)も粗さが際立つ。同大学が理系分野学生の大学院進学を100%にするという内容。大学側は3月6日に公式サイト上で否定。週刊文春側からは「その後の取材で永田学長がご意向を示されているのではなく、周囲がそのように受け止めた、ということが分かった」と説明があったという。明らかな誤報だが、あくまで取材不足ではないというのだろう。
ある週刊誌記者はこう内幕を明かす。
「数年前に芸能関係のエース級記者が他誌に移籍しました。また取材で主力になるのは『特派記者』と呼ばれる契約記者です。給料は正社員より安いですし、長く雇用してもらえる保証もありません。最近では新聞記者の転職組も増え〝前職の給料分は保証する〟という条件ですが、よほどのスクープ連発でもない限り給料アップも見込めません。そんな事情から記者の士気が下がっているという話はありますね」
それでも〝文春砲〟といえば震え上がる有名人は多いことだろう。現在でもスクープ記事は多数、ネーミングバリューは絶大。しかし内情は厳しいようだ。インパクトのある記事が必ずしも部数増にはつながらない悲劇がある。
「かつて週刊現代は加藤晴之編集長時代にスクープ主義で重厚な記事を連発。ところが売り上げにはつながりません。当時は〝コミック誌の売上でカバーできる〟と豪語していましたね(笑)。スクープ記事は勲章ではあるけど売上にはつながらないものです。それは文春も同様。現在の週刊誌はスクープよりも『60歳からのSEX』『健康法』『食の不安』といった記事の方が売れ行きがいいです。これでは現場記者の士気も下がりますよ」(前同)
文春砲という異名は今や社会現象。それも数々のスクープがゆえだが今や20万部を割って19万676部(24年上半期)と下降気味だ。しかも自慢の取材力も疑問符が付き出した。
それならせめて判決文の「文春砲」ぐらいは伏せずに伝えるべきだ。むしろ鬼畜犯が相手を威圧するのに名を挙げたほど知名度がある週刊文春と考えてはどうだろうか。
とはいえ大手メディアが忖度して報じない事柄を扱うメディアは必要でしょうね。(悲)
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