今年は4年に1度の統一地方選。先の参院選比例で票数を伸ばした「参政党」に注目が集まる。全国で約500人の候補者擁立を目指し公募を行った。とりわけ「選挙虎の巻」を伝授するという20、30代向けのセミナーはまるで副業、ネットワークビジネスの雰囲気すら漂う。他党よりも熱気や党勢があるが反面、危うさも感じずにいられない。
旧統一教会バッシングが NPOに飛び火する皮肉
参政党にとっても重要な寄付、献金。
昨年からクローズアップされてきた問題だ。今、話題の若年女性支援事業の炎上も「寄付行為」と無縁ではない。
なにより宗教団体への寄付、献金は大きく影を落とした。
昨年の安倍元首相暗殺によって統一教会バッシングバブルが発生したのはご存知の通り。山上徹也容疑者の母親が教団に多額の寄付をしていたことへの恨みが事件の背景にある。そこでアンチ統一教会を中心に宗教団体への寄付行為に規制を求める声が高まった。
昨年12月、寄付の勧誘禁止を盛り込んだ旧統一教会の被害者救済新法が成立したが、それは藪をつついて蛇を出した格好。
寄付行為の被害は何も新興宗教限定とは限らない。政治団体、非宗教の自己啓発団体、各種NPO、NGO、こういった団体への寄付行為もトラブルは起こりえるものだ。宗教団体との線引きは難しい。自民党を支えてきた旧統一教会憎しで寄付行為に制限を求めた結果、野党・左派系統の団体、NPOの寄付にも影響が出るという皮肉。
新法に対してNPO団体が懸念を表明する中、政党でもれいわ新選組が問題点を察知し救済法に反対声明を発表した。そもそも山本太郎代表への個人献金は多額。また支援者には左派色が強い特定団体、NPOはとても多い。れいわ新選組が新法に否定的なのはこのような背景を意識してのことだろう。
また創価学会信者2世で西東京市議選トップ当選を果たしたお笑い芸人、長井秀和氏は親の高額献金の弊害を告発している。寄付行為のトラブルは本来、統一教会限定ではないにも関わらず「報道バブルと安倍憎し」の2点でその他団体にも波及しかねない。
本来はもっとあらゆるケースを想定すべきだった。社会には新興宗教的な一般団体もありえないか? 極端なことを言えばインターネット上のインフルエンサーと称する面々も著者の目には「教組」といった存在に映るものだ。
その点、参政党は新興宗教色が強い政党に見えてならない。当サイトも指摘したが、参政党が街頭演説で設置した募金箱の使途と処理。元支持者、ウォッチャーらもSNS上で募金箱を疑問視したがその後、同党が指導・注意を受けた痕跡はない。
参政党が 推奨する「大調和」は 生長の家の焼き直し!?
同党については過去記事でスピリチュアルとの親和性を指摘してきた。
党が掲げる理念「日本の国益を守り、世界に大調和を生む」は特に注目だ。党の関係人物、識者らはこの「大調和」を提唱してきた。
参政党アドバイザーで統一教会系メディアにも寄稿する小名木善行氏と松田学代表の対談でも「大調和」が説かれている。一種の党是のようだ。
政策集にも「日本らしいリーダーシップで“世界に大調和を生む外交づくり”」として
日本が正当に評価される国際社会づくりを基本としつつ、自由や民主主義など基本的な価値観を共有する世界の多様な国々が、お互いに尊重し合い、ともに成長することで生み出す大調和の地球社会を、日本が独自の影響力に基づくリーダーシップをとりながら実現させる外交を目指します。
としている。その上で「日本が主導する世界の大調和」の7項目に
日本が歴史的に営んできた「調和」「平等」「協調」「利他の精神」「循環型の思想」をもって、地球社会に多様な国々が自由に共存共栄する世界新秩序の形成を主導。
という説明があった。大調和とは共存共栄する世界新秩序の形成にある。何やら「東亜新秩序」「八紘一宇」を想起させる文言。
さらに大調和を深堀りしていくと生長の家にたどり着く。生長の家創始者・谷口雅春氏が編み出した言葉だった。
保守層の中にもスピリチュアル、新興宗教にアレルギーがあるだろうが、とりわけ左派・リベラル層はこうした参政党の理念に嫌悪感を抱くであろう。つまりどう法令で規制を求めようが、新興宗教的、統一教会的な非宗教団体、政党はありえるということだ。
SS20万円、アーカイブ視聴ですら2万円という政治資金パーティーはむしろ“お布施 ”を想起しないか。
仮にこうした高額パーティーに親がのめり込んだ場合、その子は被害者2世になるのだろうか。先の新法はある意味、パンドラの箱を空けたというのが実態かもしれない。
重点選挙区で 候補者を送り込む
既存政党の中でも街頭演説を行った場合、参政党は20~30代前半と思しき支持者が散見される。一つの要素として参政党の「支持政党がないなら自分で作る」という主張が影響しているだろう。
同党メールより。参政党は皆様の候補者としての挑戦を心よりお待ちしております!
DO IT YOURSELF‼
投票したい政党がないから、
自分たちでゼロからつくる。
『参政党』と日本を変えていきましょう!
つまり「君にもできる」といういかにも自己啓発風のプロモーションだ。そして参政党公募特設ページから申し込むと20代30代限定の選挙セミナーの動画が送られてくる。選挙の虎の巻という。その雰囲気は投資、金融、副業セミナー、こういった類を思わす。
その反面、選挙戦略がよく練られているから驚く。
重点選挙区として当選可能性が高い80地域に絞り込んでいる。参院選の得票数から当選しやすい選挙区を割り出す。
その中の一つ鈴鹿市を例にとる。前回の市議選有権者数15万9524人、投票率47・2%、定数32/候補者35名、前回の最下位当選者の票数1237票。それに対して参院選の参政党の得票数(比例)が3159票。つまり参政党を支持する有権者数は最下位当選者の票数を大きく上回り当選の可能性が非常に高いということだ。
自民党ならば保守王国と言われる都道府県は各地にあり、あるいは公明党ならばかつては常勝関西、現在の関西地方は維新が圧倒的、京都ならば共産党、政党にも地域ごとに強みがある。
しかし参政党の場合、過去データから「当選しやすい選挙区」に候補者を選ぶ方法。確かに政治家を志すならば最も合理的で近道かもしれない。尽くしたい土地ではなくて当選する選挙区が優先だ。
また資金サポート、選挙ノウハウのサポート、起業サポートとスタッフ採用といった制度もある。政党というよりもフランチャイズオーナー募集を思わす。
ベンチャービジネスとスピリチュアルが入り混じったかのような参政党。
どんな政党であっても政治の世界は厳しい。しかし神谷宗幣参議院議員自ら「参政党に入って支部長になるのは禅の修行をするようなもの」と説明している。メンタルを病むほど厳しい世界だが党員なら耐えよ、というのも前近代的。政治マッチョだ。このため既存政党よりも個人活動が制限されるかもしれない。
なにしろネットワークビジネス、セミナー、自己啓発好きは“夢見がち ”というものだ。ただし参政党が醸し出すサクセス感にだけ引き寄せられるのは注意した方がいいだろう。
自民党から賛政党に鞍替えがブラジル日系社会で起きたと報道しています。
https://www.brasilnippou.com/2022/220707-22colonia.html
これ単に「生長の家」の組織票が自民支持から抜けただけなんじゃないでしょうか。宗教票田は統一協会だけでなく、上からの指示により移動します。キャッシュバックのあるMNPみたいなもんです。
票が分散すれば野党が苦しみますしどんな政策が受け入れられるかお試しにも新党設立は便利かも。政治参加者は染まりやすい人なので名簿としても便利。
>「調和」「平等」「協調」「利他の精神」
日教組の学校教育や社畜養成にも通じるような気がします。主体思想なんかも言葉とは裏腹に自己主張したら殺されますからね。
言葉自体の意味と実際の統治・洗脳手法は乖離があるかもしれない。そこは共産主義も自由主義もいっしょです。
「利他」という言葉。「稲盛教」と呼ばれるフィロソフィーをやる会社でも聞いたことがあります。
トヨタやKDDI、本家の京セラが有名です。
これらの企業群も生長の家と関連があるんでしょうか。
それとも社畜を統制・懐柔するのに便利なキーワードなのかしら。
この記事を何度読み返しても結局何を伝えたいのかがわかりませんでした。被害者救済新法が既存のNPO団体に影響があり、あらゆるケースを想定すべきだったという曖昧な結論で終わらせ、参政党は生長の家の教えと重複するから新興宗教的、20万円や2万円の政治資金パーティーは高額??安易に出馬できるようにしているのは自己啓発や投資金融セミナー的で怪しい?当選しやすい選挙区に候補者を両立しているから怪しい?では、三品さんはどういう選挙方法が正しいと思われるのでしょうか?その見解を教えていただきたい。この記事だけ読むと参政党はよくわからんが胡散臭いとしか思えないのですが?いかがでしょうか?
みんなで日本を変えて行こう!皆さんの意見を上に吸い上げていく政党と言うので党員になってもいいかなと思っていたけど、食と健康の話が胡散臭いことや、篠原じょういちろうさんの動画で見せる態度の喜怒哀楽が激しく怖いので結局様子見。神谷さんも他の党と議論避けていてがっかりだし、森友学園のアドバイザーだったとか。自己啓発セミナー?で儲けてるだけなのかな。寄付金も含めお金の流れも気になります。記事は参考になりました。