NHKに出演した 在米実業家と 立花孝志の 意外な接点

三品純 By 三品純

「NHKをぶっ壊す」あのフレーズでお馴染み「NHKから国民を守る党」は昨年末、「NHKから自国民を守る党」に改名。略称「自民党」としたことは物議を醸し出した。こんな話題作りも党首・立花孝志氏らしいやり方だ。同氏をめぐってはシンパ・アンチ入り乱れ、同党の政治資金について当サイトも過去報じた。ところが受信者、特に民間宿泊業者らからは立花氏を評価する声が少なくない。昨年末12月28日放送のBSプレミアム『ハリウッド 華麗なる物件案内』に出演した米不動産業者・宮本ブライアン氏をご存じだろうか。その実業家母が立花氏の理解者で“アンチNHK ”だから世の中面白いものである。

米で活躍する日本人不動産エージェント

米ハリウッドは言わずと知れた映画の町、そしてセレブが集まる高級住宅街。同番組は元SMAPの稲垣吾郎さんを司会に、ゲストの映画評論家・町山智浩さん、アンミカさんらが現地の不動産事情や関係人物をレポートする内容だ。

同氏のブログより。

ハリウッドを象徴する「ハリウッドサイン」も不動産広告だった、こんな蘊蓄うんちくから番組は始まった。

マリリン・モンロー、『アベンジャーズ』超人ハルク役マーク・ラファロが住んだ邸宅が紹介されていく。

そしてハリウッドスターに物件を販売する「不動産エージェント」もまたハリウッドでは花形職業というのだ。そんな世界にあって第一線で活躍するのが和歌山県出身の宮本ブライアン氏。敏腕エージェントとして2017年、全米でトップ8になったという。セレブら相手にウン億の物件を手がけるまでになったが、もとは俳優志望で渡米。ところが『リーサルウェポン4』の“チョイ役 ”が俳優としてのキャリアハイ。しかし実業家に転身して成功を収めた、と。まさにアメリカンドリームの体現者だ。

そして番組では宮本ブライアン氏の紆余曲折の人生が語られていく。母親が書道に通じており「向上心」を書いてもらい左腕のタトゥーにしたとか。不動産業を始める時の戒めの言葉だったという。

実はこのお母上というのが今回のキーパーソンなのだ。しかもNHKとは妙な因縁がある。

ホテルにイラネッチケーを設置

「ブライアンさんのお母さんというのが国本光枝さんといって和歌山でホテルや梅干屋などを経営しています。地元ではちょっとした名物実業家として知られているんですよ」

と関西在住のジャーナリスト。

ブライアン氏のブログ(2020年7月30日)にも姓名こそ出ていないが「紀州のお母ちゃんは梅干し屋してますねん」として紹介されている。

ホテル他、紀州和歌山梅干し通販「梅光園」も経営する。商品には自身をキャラクターとして起用。アパホテル・元谷芙美子社長ばりに率先して宣伝役を担っている。

ブライアン氏も母・国本社長のバイタリティを受け継いでアメリカで成功を収めた? それでこの国本社長、もう一つの顔が…。

「ホテルにイラネッチケーを設置し立花孝志氏からNHK受信料不払いを指南されているんです。ところが“息子さんがNHKに出てるって、番組スタッフが聞いたらどんな顔をするやろなって ”事情通の間で話題になっていました(笑)」(前出ジャーナリスト)

イラネッチケーとはテレビ放送のうちNHKだけ受信拒否できる帯域除去フィルタ機器。筑波大学映像メディア工学専攻の掛谷英紀研究室が開発したものだ。

NHK受信料をめぐっては立花氏の活動で不払いの人が増えている。旧N国党所属の地方自治体議員が増加したのもNHKに対する反発の裏返しに違いない。

一方、NHK側も受信料不払いには裁判まで起こすほど強硬なスタンス。また当の立花氏自身もイラネッチケー設置をめぐりNHKと法廷闘争に発展した。

そこをいくと紀州のパワフル実業家・国本社長は今でも「拒否」を貫いているのだろうか。本人に聞いてみた。

「ええ。今でも払っていませんよ。受信料の請求は来てますが払わないだけです。立花さんがいてる限りは・・一回目は払ったけどもう払っていません」

またブライアン氏について聞いてみると

「なんで知ってるの。息子とは全然違うからさ。あれは息子がNHKに見出されただけだし。でも私は個人宅の方はJ‐COMやから(NHKの受信料)を払っていますよ。ただ法人の方はイラネッチケーをつけています。もっと抵抗する側が増えてくれたらね。立花さんがおったから私もNHK職員に(支払い拒否と)言えましたよ」

立花氏には大幅の信頼を置いていたのは印象的。ただ国本氏に限らず宿泊業者の間ではNHKに対する嫌悪感は強い。関連業者の間では想像以上に立花氏の手法を評価する声はあった。立花氏自身も「一旦、NHKと契約してから拒否する」という方法を推奨しているが、これに倣う世帯・業者も出ているという。

マスコミやアンチからは“炎上商法 ”と揶揄される立花氏。トラブルも少なくない上にその言動は確かに疑問もある。だが同氏が提唱したNHK受信料拒否は想像以上に浸透したかもしれない。

昭和のベストセラー『NHK受信料拒否の論理』(本多勝一)ではないけれど、“立花流NHK拒否の論理 ”はメディア史に名を刻むか!?

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三品純

三品純 について

フリーライター。法政大学法学部法律学科卒。 月刊誌、週刊誌などで外国人参政権、人権擁護法案、公務員問題などをテーマに執筆。「平和・人権・環境」に潜む利権構造、暴力性、偽善性を取材する。

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