【交野市】職員のパワハラを問う資格があるか?山本景市長〝保育園誹謗中傷事件〟のゾッとする話⑧

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By Jun mishina

弊社はこれまで様々な自治体を取材してきたが、交野市が異なるのは首長自体が周囲から恐れられていることだ。山本景市長に関する情報があっても相談者たちは「後が怖い」と結局、泣き寝入りしてしまう。後の怖さとは山本氏の異常な粘着気質によるものだが、負けずに立ち向かった市民もいた。山本氏から誹謗中傷を受けた市内の保育園である。

山本氏「市長→情報があがってこない」は矛盾している

市幹部のパワハラ問題について11月21日、関西テレビ『ツイセキ』が踏み込んだ。その中で人事課職員が「中で突き詰めても最終てっぺんのところで限界がくる」と証言したのが印象的だ。「てっぺん」とは山本景市長、取り巻き幹部と考えるのが自然だろう。

『ツイセキ』の報道を受け11月22日、山本氏はXに「市長→情報があがってこない」と投稿。だがこれはおかしい。Xユーザーたちからも指摘が入った。11月1日のブログにはパワハラについて対応したかのような記述が見られる。

令和5年、加害者Aによる事案6と事案7が発生し、私は事案7の噂を聞いたことから、被害者から直接ヒアリングし、事案7の診断書の提出を求めましたが拒まれました。また、事案7の目撃者に部長をつうじてヒアリングし、ヒアリング記録に署名押印するよう求めましたが拒まれました。また、加害者Bによる日付不明の事案8が発生しました。(原文ママ)

この通り山本氏自身がヒアリングしたと述べた。パワハラに把握していないはずがない。

このブログが書かれた当時はパワハラ対応が放置されたとの批判が殺到した。そこで山本氏は「その他職員は後手だったが自分は対応した」と強調したかったのだろう。しかし『ツイセキ』で現場職員から苦言が呈されると今度は「情報があがってこない」という。明らかに矛盾しているが、山本氏のシンパ市議、支援者たちは疑問に思わないのだろうか。

パワハラが問われる都市まちづくり部次長はもう一つ、交野市体育協会理事長という顔もある。交野市はスポーツが盛んな街。かつて交野市チャリティーマラソンは元阪神タイガースの赤星憲広氏が実行委員長を務めるなど人気行事なのだ。

ところが山本氏は市議時代、マラソン大会や体育文化協会の財政上について問題視し、議会でも追及した。ところがなぜか市長になってからスポーツ行事に対する矛先を収めた印象だ。

マラソン大会の変遷。

都市まちづくり部次長はマラソン大会の創設メンバーであり、過去記事でも指摘したが、並々ならぬ意欲を示す人物である。次長はマラソン大会運営について大阪経済大学で講演したこともあった。同氏は黒田前市長時代まで開発調整課課長。山本市長に交代すると企画財政部次長兼都市計画部次長に昇進。しかも2つのポストを兼務したのは異例だという。それも開発事業と財政に関する部署だ。

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そして「副市長らも次長に頭が上がらない」(市職員)という背景を考えると、市長‐次長を中心とした幹部層が市役所内で〝タブー化〟したと推測する。すなわち『ツイセキ』の取材に応じた人事課職員が語った「てっぺん」のことではないか。

パワハラ告発を潰すこともできる幹部たち。加えて山本氏が持つ凶暴性に市職員、地元関係者も恐れおののく状況が続いている。山本氏は市議時代にSNSや広報誌で市内の保育園を誹謗中傷し刑事告発され、また園側は慰謝料、謝罪などを求め提訴した。和解で終わり山本氏は同園に謝罪することになるが、取材してみて山本氏の言動に〝ゾッと〟したという思いだ。

支援者に対しても恩を仇で返す

河川敷の不法占有問題で交野市が提訴したオクノナマコン社長はかつて山本氏の支援者の一人。社屋前には山本氏のポスターが貼られた過去も昨年、報じた。かつての恩人、仲間でも容赦なく関係を切ってしまうのが山本氏らしい。

誹謗中傷を受けたA保育園のK理事長は山本氏が府議時代から応援していた。それが2014年頃から山本氏が誹謗中傷を始め長らく法廷闘争に入る。また事態を重く見た市議会も2018年7月に同氏への議員辞職勧告決議を可決した。

K氏はもとは山本氏の支援者だ。2011年頃に山本氏と知り合い園にポスターを貼るようになった。当時の山本氏はまだ地盤が弱いため、K氏は地元の経営者会や土地の有力者などを紹介。そのうちK氏は山本氏から2014年の交野市長選に立候補したいとの相談を受け、地域の知人にも協力を求めた。当時の大阪維新と言えば幹部が「チンパンジーでも維新の看板があれば当選する」と豪語した時代。

維新人気だけで府議に当選した山本氏にとってK氏のような地元有力者は感謝すべき存在のはずだ。

ところが2014年8月に山本氏はLINE上で女子中学生を恫喝する大事件を起こした。

山本氏はK氏ら支援者に対して「女子中学生たちが無礼なことをしたから懲らしめた」と説明。「事務所に女子中学生と単独で会うこと」「お菓子を買い与えること」などの素行を聞いていたK氏らは注意して市長選出馬の再考を求めた。そして政治家としての素養を評価していたので府議を続けることを勧めたという。

しかし当時、山本氏のLINE事件は全国的に大きく報道されたものだ。特に朝の情報ワイド番組ではコメンテーターの発言に山本氏が噛みつきBPO(放送倫理・番組向上機構)に人権侵害を申し立てた。(審議結果は「人権侵害にあたらず」)

問題はこうした加熱報道の中でK氏ら支援者ですら知らなかった事実が判明したこと。K氏は山本氏への疑念が芽生え、また山本氏の支援者であることから園側には苦情が寄せられ出した。一方、山本氏からは「裏切った」などと言われ関係が疎遠になっていく。

そこで保育園のポスターを剝がすように依頼。山本氏はポスターを撤去したが、両面テープなどが残されたままだ。再三の要請で剥がしたものの、壁には傷が残ってしまう。しかし山本氏が激高するのを恐れてこれ以上の対応を求めるのを止めた。関係者によれば山本氏は2014年の市長選にかなり意欲的だったがLINE事件を重く見たK氏が諭したことを恨みに思ったそうだ。

自分に非があるにも関わらず親身になった支援者を恨む人間性。それでも市内にはまだ大勢の支持者がいるのが不思議でならない。

河北新聞も利用 根拠のない保育園への誹謗中傷

K氏にとって不幸だったのは2015年交野市議会選挙で山本氏が得票トップで当選してしまったことだろう。しかも皮肉にもLINE事件によって知名度が上がり、普通の地方議員よりも発信力を持ってしまった。

市議になった山本氏から執拗なA保育園バッシングが始まる。A保育園は適正に認可された施設で、何らおかしいところはない。ところが山本氏は自身のSNS、ブログや広報誌などで中傷を開始。

2017年1月17日にブログ「取り戻そう、私たちの交野」で同園のことを「Kは交野の森友学園」などとなじった。当時は森友学園問題が盛んな時期だ。世相に敏感な保護者からも事情を説明するように求められた。それ以外にも「園は誤って認可された」「府にも嘘の報告」などと攻撃。そして同年5月5日、ブログで活断層の上に保育園が建つといった偽情報を投稿。そして自身の広報誌『交野プレスVol45」(同年7月1日号)では「活断層の真上 小規模保育所を認可」とまで言い出した。

もちろん何の根拠のない話だ。当時の交野プレスをみるととても議会人が発行する広報誌だとは思えない。明らかに中傷、デマなのだが、こうした行為が問題にならないとでも思ったのだろうか。

『交野プレスVol45」。

面白いのは山本氏の対応だ。同年5月26日、市議団によるA保育園の視察が行われたのだが、山本氏は「急に用事を思い出した」と欠席したという。K氏と会うのが具合が悪かったのだろう。同じくこの年8月12日に夏祭りが行われたのだが、山本氏がその場に訪れると聞いたK氏は直談判。

「保育園が活断層の上だという証拠を出してほしい」「不安を煽るようなことを止めてほしい」などと山本氏に抗議すると山本氏は「名誉毀損で訴える」などとわめいた。それでも夏祭り会場には市の有力者たちがいる。またK氏が証拠を求めたことで今後は園の攻撃をしないと誓った山本氏。ところがその後も「不当に認可」「担当部長とK氏が不純な関係にある」などとデマ・中傷を止めない。

山本氏の辛辣な攻撃にK氏は精神的に疲弊。通常業務に加え裁判闘争も始まった。追い打ちをかけるように地元紙『河北新聞』がA保育園を攻撃。

2018年12月15日の河北新聞。

河北新聞は故・山本烈義氏が運営し北河内地方に配布される。特定の政治家を攻撃するスタンスだが、購読すれば追及の手が緩む。そして屈服させた政界、行政関係者から情報を得て新たなターゲットを攻撃する。

いわゆるブラックジャーナリズムというものだ。A園には河北新聞記者とは名乗らず「近所の者」だと立ち入ってくる。どころか山本氏自身も園に無断で侵入したこともあった。

同園の園長の証言によれば同氏の子息が山本氏から声をかけられたから離れると「なんで逃げるんや」と追いかけてきたという。

もはや行動が普通ではない。それでも2022年の市長選で当選してしまったことに驚き、恐れた関係者はきっと多かったはずだ。K氏は長きに渡って法廷闘争を続け、なんとか謝罪させることはできた。だが山本氏の不当な発言によって保育園施設の改修など損失は計り知れない。

山本氏をめぐって被害を訴える人々はとにかく「後が怖い」「後が面倒」だと異口同音に口を閉ざす。A保育園の関係者が受けた誹謗中傷や嫌がらせはパワハラ以上の行為である。敵視した相手に対する粘着質な態度、攻撃性について山本氏本人や支援者たちは自覚しているのだろうか。またこうした絶望感が市役所内に蔓延しているという。今の交野市はパワハラ問題に取り組める体制にないということだ。

Jun mishina について

フリーライター。法政大学法学部法律学科卒。 月刊誌、週刊誌などで外国人参政権、人権擁護法案、公務員問題などをテーマに執筆。「平和・人権・環境」に潜む利権構造、暴力性、偽善性を取材する。

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