京都新聞が 国民・前原代表代行離党の 意向と報道!本人が 否定も “まんざらでもない” ウラ事情

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By Jun mishina

国民民主党・前原誠司代表代行が久々に政局の渦中か。京都新聞が24日、前原氏は同党が政府の補正予算案に賛成した場合、離党し新党結成の意向だと報じた。対して前原氏は「X」上で否定。SNSでも「誤報」との声も挙がる。だが同党のウラ事情を探ると前原氏の離党は“ まんざらでもない”背景があるのだ。

離党報道に 前原氏「誤報です」

24日の京都新聞記事。

旧民主党時代は将来を嘱望された前原氏。民主党・民進党いずれも代表経験があり、政権では国交相、外相などを歴任した。国民民主党参加後は党代表代行に就任。玉城雄一郎代表が自民党への協調・融和路線へ舵を切り保守層からも評価を高めた一方、前原氏の存在感、影響力は低かった。

かねてから前原氏は玉木体制を批判し、9月2日の代表選に立候補。しかし国会議員票、公認予定者票、地方議員票に党員・サポーター票を加えた総得点により大差で敗れてしまう。

この通り、前原氏は現執行部に不満を抱いており現状のままだと党内で埋没しかねない。そもそも前原氏の政治歴自体、出発点の日本新党以来、離合集散を繰り返してきた。

こういう経緯で出てきた前原氏の離党、そして新党構想との報道。このところ京都市長選で取材を深める京都新聞の報道だけに関心は高いようだ。

前原事務所に事実関係を問うと「本人がXに投稿したことが全てです」と回答。やはりご立腹の様子で「本人に確認することなく、この様な記事を書くとは。誤報です!」とかなり語気を強めて否定した。前原氏へのレスを見ても「誤報ですね」「京都新聞だからなぁ」「フェイクニュースだ」といった意見が殺到。

逆に京都新聞は「取材内容についてお答えできません。ですが裏付けがあって記事にしています。リスクを負ってまで(事実でないことを)書くことはありません」と反論する。もちろん取材を通して何らかの証言を得たから記事化したのだろう。ならば本人、または前原事務所に“ アテる”(コメントをとる)作業をすべきだった。記事の構成が甘い。

だが「離党の意向」と報じられる状況は確かにあるのだ。

京都市長選が 複雑に絡む 民主模様

「艱難を共にすべく、富貴を共にすべからず」

幕末の英雄、高杉晋作の言葉。困難に挑む時は結束できるが、成功後は仲違いしてしまう。それを地で行くのが旧民主党の面々である。前原氏も例外なく京都市長選(来年2月4日投開票)に立候補表明した元民主党参院議員・松井孝治氏をめぐって立憲民主党京都府連・福山哲郎会長と舌戦。民主時代の前原氏は松井氏と懇意にしていたものの、同氏が自公から支援を受けることを批判。逆に松井氏とは距離があった福山氏が前原氏を批判するという妙な状況なのだ。

維新とパイプがある前原氏としては非自民非共産勢力を強く望む。かつての同志が自民と協力するのが容認できないのだろう。そこで国民民主党は元市議で京都党政策顧問の元市議、村山祥栄氏を擁立するとみられる。

「村山氏なら自民、維新色が弱いため京都選挙区には最適。問題は維新公認を条件とする主戦派の吉村洋文大阪府知事と公認を条件としない馬場伸幸代表がどう判断するかです」(地元記者)

仮に村山氏擁立が成功した場合、前原氏が再び党内、京都選挙区で失地回復できるだろう。現状は松井氏有利とみられ前原氏にとっても試される選挙になりそうだ。

本人は維新と近く、党は自民に接近している状況。自民党関係者からは「国民民主党時代が“ ミシン目”が入った政党。京都市長選が失敗した場合、解散を待たずに前原氏+側近で維新に吸収される可能性はある」といった見方もある。

ミシン目とは切れやすく(分かれやすく)なっていることの意味。それが如実に表れたのが9月の代表選から続く前原氏の不満、そして党内の独自事情が絡み「離党の意向」になったのではないか。

労組の 組織内候補に 衆院選の 辛さは 分からない!

玉木体制下で自民との距離が縮まった。だが党内でも衆院選組は勢いがある維新に対立候補を立てられたくはない。

実はこの思いは先の玉木‐前原氏で争った9月の代表選結果が如実に示すという。玉木氏は80ポイントで前原氏31ポイントを大きく上回ったが、国会議員21票になると玉木氏14、前原氏7氏。圧倒的なリードとまではいかない。

その内訳を党関係者が解説する。

「前原さんに投票したのは衆議院5名参議院2名でしょう。逆に総選挙がなく余裕がある参院議員は玉木氏に入れています。早い話が衆院選の厳しさがモロに出た結果ですよ」

自民に接近する玉木路線の場合、総選挙では維新が対抗馬をぶつける可能性は大。党内に問題を抱えつつもやはり維新には勢いがあり、国民民主党衆議院組は対立候補への危機感を募らせている。逆に参院組は国民民主党らしい事情があるのだ。

「特に国民の参院議員組は労組の組織内候補でしょ。衆議院側からみると“ 選挙の厳しさが分かるか!”という思いでしょう。それが前原氏支持につながったのではないかと」(同前)。

前原氏が党内衆院組の受け皿という訳だ。この状況で前原氏本人が「離党」を匂わす言動をすることは十分にありえる。しかも旧日本新党、旧民主系自体の歴史を考えれば、離党-新党はむしろ伝統芸。そんな周辺の雰囲気から京都新聞の離党・新党結成報道が生じたのではないか。

Jun mishina について

フリーライター。法政大学法学部法律学科卒。 月刊誌、週刊誌などで外国人参政権、人権擁護法案、公務員問題などをテーマに執筆。「平和・人権・環境」に潜む利権構造、暴力性、偽善性を取材する。

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