【和歌山衆院補選】迷走する 両候補!門氏の 残念な 記者会見、鶴保氏は 新たに 統一教会疑惑!?

カテゴリー: 地方, 政治 | タグ: , | 投稿日: | 投稿者:
By Jun mishina

迷走する、混迷する――何度、書いたか分からない衆院選和歌山1区補選。鶴保庸介参院議員、門前衆院議員が自民党候補を狙うが、両氏とも“ 脛に傷”で決め手を欠く。本来は鶴保氏が候補で一件落着のはずが統一教会との関係が報じられ一気に急落。もちろん門氏も統一教会と無縁ではないが、鶴保氏にはまだ報じられない疑惑があるのだ。

機先を 制するつもりが 大失敗だった 門氏会見

昨年12月23日、自民党本部で二階俊博元幹事長同席の下、門博文氏は「公認をしない」と言い渡された。

自民党和歌山県連が補選候補者について実施した独自調査でも門氏の人気は振るわない。また門氏が二階氏に公認要請した際の音声流出という大失態もある。

【和歌山 衆院補選】門博文「公認おねだり音声」流出で 見えたドン二階の 落日

和歌山のドン、恩人である二階氏に大恥をかかせてしまう。本来ならば候補者問題も二階氏の鶴の一声で決まったはずだが、今の二階氏にそれだけの力はない。

もともと鶴保氏と門氏は同じ二階派だが現状の両氏は複雑な勢力関係にある。鶴保氏は二階氏が推し、門氏を世耕弘成参院議員・石田真敏衆院議員が担ぐ。もともと岸本周平知事は二階派入りが取沙汰されるほどの関係で、知事選では鶴保氏が先頭に立ち岸本知事を応援した。

状況的には鶴保氏が有利なようだが、同氏は統一教会問題が大きく報じられてしまう。

そして先週末、地元関係者に「門氏が出馬」との情報が駆け巡る。門氏は県政記者クラブに衆院補選についての決意表明する記者会見の開催を要請した。

記者会見会見の案内。

各記者クラブに配布されたペーパーには確かに「出馬への決意表明」と書いてある。記者たちにすれば記者会見のメインは「出馬表明」と考えただろう。なにしろ補選の候補問題が報じられて以来、鶴保氏・門氏いずれかが公に出馬表明するのは初めてのことではないか。

また鶴保氏が折れて出馬断念も考えにくく、このままでは自民党内の分裂選挙になりかねない。しかし記者会見を報じた各紙記事をご覧あれ。

旧統一教会との接点公表 元衆院議員門氏(わかやま新報)

旧統一教会との関係自ら公表 自民、和歌山の門氏(紀伊民報)

自民・門博文元衆院議員、旧統一教会から選挙支援 21年衆院選(毎日新聞)

本来は出馬表明のはずが、内容は旧統一教会との接点に関する独自調査の報告。統一教会情報は確かにマスコミにとって好材料だ。自民党ー統一教会の関係性を検証する有力な証拠であり、相応にニュースバリューはあったかもしれない。しかし門氏は現在、落選中であり即ち在野の人。その立場で独自調査、自己申告はどの程度、意味や価値があるのか。それ以前に本来は出馬表明の会見だったから拍子抜けだ。

出馬する以上、統一教会との関係を正々堂々と公にしておく、こうした善意の意図で開催された記者会見でもない。会見の内情を取材すると小物感すら漂う思惑があった。

フライデーの 機先を制する ために

古参の支援者も今回ばかりは門氏に呆れたという。

「実は先々週、門氏が週刊誌から統一教会との関係について“詰められた ”(直撃取材を受けた)と漏らしていました。周辺には“週刊誌の機先を制するんだ ”ということで記者会見で自己申告したんですよ。補選に向けた決意表明ではなく単に火消し会見という中途半端な内容になりましたね」

同氏がいう週刊誌が本日発売の「FRIDAY」(2月24日号)「【自民党】門博文・元衆議院議員 旧統一教会と「密接交際」証拠写真」のことだった。

「FRIDAY」(2月24日号)

つまり自ら統一教会との関係を自主申告することで週刊誌報道の影響を緩和させようとの狙い。しかしフライデーには祝電やパーティー券送付の案内状など生々しい現物が掲載されており、あの記者会見程度で収束できるとは思えない。

先の支援者の疑問は続く。

「ここまで候補者選定で揉めるのは先の知事選の総括ができていないことですよ。門さんのライバルだった岸本さん(現知事)を応援するのは本当に辛かった。そうした不満が門さん支持につながっています。ところが門さんは“会長(二階氏)や父親(門三佐博県議)からも出馬を控えろと言われた ”というんです。私たちとしては反対を押し切っても出馬すると宣言してほしかった」

同支持者によれば記者会見の前日(土曜、日曜)は関係者から門氏に対して「出馬を控えた方がいい」「やめておけ」といった連絡が殺到したという。なにより二階氏、県議父には頭があがらない。この覚悟では統一教会報道とは無関係で支持者も興ざめというものだ。

ネクスコ 西日本事務所後に 統一教会施設の怪

もともと党本部から公認しない旨が告げられた門氏。県連内に推す声はあっても状況は苦しい。かといって鶴保氏の不安要素が残る。

それが「統一教会問題」だ。鶴保氏は2012年12月、第2次安倍内閣で国土交通副大臣に就任。2013年9月まで務めた。まずこの経歴を確認しておこう。

鶴保氏、また門氏とも関係があった世界平和統一家庭連合和歌山家庭教会(和歌山市黒田2)に隣接する駐車場を隔てて教団関連施設「孝和館」がある。

グーグルマップ上でも教会と施設は送電線でつながっているのが確認できる。

世界平和統一家庭連合和歌山家庭教会の関連施設「孝和館」。
駐車場を隔てて世界平和統一家庭連合和歌山家庭教会がある。送電線でつながる。
当時のニュースリリース。

同施設はもともとネクスコ西日本の和歌山工事事務所だった。さて移転時期をみると平成25年(2013年)12月20日から平成25年12月24日。現在は孝和館がある和歌山市黒田2-5-22から同市3-10-6への移転が発表された。

その直前まで鶴保氏が国交副大臣の職にあったのは先述の通り。前身は旧道路公団・ネクスコ西日本の建物を旧統一教会が取得するのはあまりに不自然ではないか。

地元記者も疑惑を嗅ぎつけた一人。

「民営化したとはいえネクスコ西日本は“ みなし公務員”ですよ。なにより前川秀和社長は国交省道路局長(2013年退官)出身だから。国交大臣、副大臣、政務官が“ 口利き”するのは十分ありえる話」

2013年といえば鶴保事務所が和歌山市広中から和歌山市太田に変わった時期。その後、世界平和統一家庭連合和歌山教会がある黒田に事務所を移した。現在の名刺にも和歌山事務所の住所には「和歌山市黒田」とある。

事務所の位置や移転時期などの過去をもって統一教会への仲介と断言はできない。だが“李下に冠を正す ”以上に怪しげな関係性ではないだろうか。

ネクスコ西日本建物の取得経緯について世界平和統一家庭連合和歌山家庭教会に質問したところ「答えられません。またお返事することもありません」とピシャリ。

鶴保氏は旧統一教会の関係が報じられ、そして今度は門氏が週刊誌で“詰められた ”。ただでさえ泥沼化した補選候補の選定だが、両候補予定者に統一教会報道が直撃したのはどう影響するだろうか。旧ネクスコ西日本こと孝和館も火種の予感がする。

Jun mishina について

フリーライター。法政大学法学部法律学科卒。 月刊誌、週刊誌などで外国人参政権、人権擁護法案、公務員問題などをテーマに執筆。「平和・人権・環境」に潜む利権構造、暴力性、偽善性を取材する。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

wp-puzzle.com logo

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)