森友学園よりエグい大阪朝鮮学園の公有地購入劇(前編)

三品純 By 三品純

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国民的関心事となった「森友学園」の公用地買収問題。先週は、籠池泰典理事長の証人喚問が行われ、報道も森友学園の一色となった。しかし過熱する森友問題の一方で、中大阪朝鮮初級学校(大阪市東成区)の敷地が半世紀に渡り、市有地の無償使用だったことは、あまり関心を集めていない。

大阪市は、同校を運営する学校法人「大阪朝鮮学園」(以下、朝鮮学園)に対し、土地の明け渡しなどを求め訴訟を起こしていたが、2月28日、学園側が同地を買い取ることで和解に至った。ところが市有地を無償にした経緯、学校側の主張を検証してみると、森友学園など生易しい実態があるのだ。

鑑定額の半額で市有地を購入

森友学園問題で、国会、メディアが紛糾する中で、妙な出来事があった。3月12日、同学園が運営する「塚本幼稚園」(淀川区塚本)へ視察に訪れていた社民党・福島みずほ参院議員をツイッターユーザーと思しき男性が直撃した。

「お前朝鮮学校やってみいや、朝鮮学校叩いてみいや?」

こう福島氏に詰め寄る。

すると同行していた社民党・服部良一元衆院議員が割って入り、男性をけん制した。この様子は、SNS、まとめサイトを中心に瞬く間に拡散され、福島氏、服部氏への反発が強まった。この一幕、福島氏にすれば、とんだとばっちりを食ったようにも思える。しかし社民党は、旧社会党を含め、朝鮮学校の最大の擁護者と言っても差し支えない。そうしたフラストレーションが福島氏に向かったのだろうか。こうした不満が起きる背景には、従来からの朝鮮学校への反発だけでなく、土地の購入額も影響したかもしれない。

大阪市と朝鮮学園の裁判資料によると中大阪朝鮮初級学校の土地(東成区東中本3)の鑑定額は、7億1900万円。これを3億4200万円で学園に売却することで和解となった。同鑑定額は、民間の業者に依頼し、算出されたもの。一方、大阪市不動産評価審議会の評価額は、6億9909万3510円。若干の差はあるものの、資産価値が高い土地であることは、言うまでもない。

同地は、中央線と今里筋線「緑橋駅」からも近く、立地条件は良い。しかし学校用地として使う場合は、グラウンドなどの広大な土地が必要で他の用途より収益性が低いということが考慮され、3億4200万円に収まった。しかしいずれにせよ朝鮮学校が好立地の市有地をほぼ半額で取得できたのである。和解条項を見ると、10年間の土地の転売を禁じられていたが、逆を言えば10年過ぎれば売却も可能ということ。本来の鑑定額で売却すれば利ザヤを稼ぐことも大いにありえる話だ。

朝鮮学園「1億円以上の補助金打ち切りのせい」

ではなぜ市は、東中本の市有地を「売却」するに至ったのか? プロセスを紹介しよう。2009年、朝鮮学園は、市に対して中大阪朝鮮初級学校の建て替えを申請した。ところが大阪市は、賃貸するか、買収するかを朝鮮学園側に求め、これを拒否した。翌年、朝鮮学園は、市に対して土地を買い取る意思を示した。ところが、ここから朝鮮学園の”引き伸ばし”が始まる。学園側は、当初、2012年3月14日まで、買い取りの決定を待つように、と市側へ伝えていた。ところが同年2月9日、結局、買い取りができずに賃借する方針に変更。この時点では、大阪市側も「賃借」することでほぼ同意していたという。賃借の場合、月額124万4000円と具体的な額まで設定されていた。しかもこの額は、学校用地であることが加味され、安く設定されていたもの。ところがこれ以降も朝鮮学園側が返答を伸ばした。

邪推かもしれないが、朝鮮学園が返答を引き延ばしたのは、大阪市の「行政の不作為」を想定していたのではないか。不作為とは「積極的な行為を起こさない」という意。何しろ半世紀に渡り、無償使用が認められてきたのだから、返答を曖昧にすることで、なし崩し的に解決を図ろうとした。そんな思惑も見て取れた。しかしもう時代が許さなかったのか? また当時、大阪市は、橋下徹前市長だったことが影響したのか?

2012年11月17日、大阪市は、契約管財局長名で朝鮮学園にこう通知した。

大阪市といたしまして貴法人に対し、次の通りご通知いたします。大阪市は貴法人に対し大阪市所有の末尾の物件目録記載1の土地(以下「本件土地」といいます)を平成24年3月31日をもって無償貸し付けを終了させていただく旨を通知し、貴法人より平成24年3月15日付けで平成24年4月1日から有償による借地契約の希望が出され、本市より事業用定期借地契約締結に向け、平成24年3月1日に価格提示を行ない、以後3回にわたり協議してきましたが、未だに契約に至っておりません。従いまして平成24年11月30日までに貴法人との間で、大阪市が提示している市有財産事業用定期権設定合意に至らない場合は法的措置をとらせて頂きますのであらかじめご通知申し上げます。

ついに大阪市も本気を出し、2012年12月に訴訟に至ったのだ。口頭弁論で、朝鮮学園側は、国連人種差別撤廃委員会などの勧告を持ち出し、大阪市に反論していた。朝鮮学校絡みの裁判では、ありがちな現象だ。しかし「借りた物は返す」「借りた物の対価を支払う」という当たり前の行為に対し、「国連」を持ち出すことにどれだけの意味があったのか分からない。そしておそらく反論するにも相当、四苦八苦していたのであろう。2013年6月11日に提出された準備書面は、もはや”居直り”としか思えなかった。

本件において争われている土地問題は原告及び大阪府による補助金不交付問題と同時期に話し合われていた問題であり、相互に関連する。もし合計1億円以上の補助金の支給が打ち切られず土地の有償化の代わりに必要な助成が行われていたのであれば話し合いによる早期解決の可能性もあった。ところが原告は有償化に伴う助成も行わず挙句の果てにはこれまで毎年継続的に支給してきた補助金も不当に打ち切った。つまり早期解決が妨げられた原因は原告自身の行為にあるというべきである。

つまり土地の明け渡し訴訟が起きたのは、他ならぬ大阪市の責任、というのである。申し訳ないがあまりに居丈高なモノ言いだ。いわば”逆ギレ”状態に陥った朝鮮学園だが、中大阪朝鮮初級学校の設立の歴史を見ていくと、このような態度に出た理由がよく分かる。次回は、戦後、同校がどんな道を歩み、なぜ無償使用することになったのかについて迫っていく。

(後編に続く)

森友学園よりエグい大阪朝鮮学園の公有地購入劇(前編)」への2件のフィードバック

  1. 匿名

    どうして、籠池ばかりたたぁれて、同和と朝鮮総連ばかり不正を許されるのでしょうか。

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    1. 鳥取ループ

      正確に言えば籠池も朝鮮総連も不正はしていない。日本はもっとフリーダムな国なのです。…ということだと思います。

      返信

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