学術・研究:部落探訪(128) 神奈川県小田原市 東町1丁目・浜町4丁目・酒匂4丁目(後編)

アバター By 鳥取ループ

今回は、解放新聞および東町住民から部落とされている浜町から探訪する。しかし、結論から行ってしまえば、そこは歴史的な意味で部落とは言えないだろう。

見たところ、住宅密集地であったような痕跡はあるものの、区画整理されており、新しい家も立ち並んでいる。そして、ここにも山王神社の紫の幟がある。

そして、現れたのは食肉工場。調べてみると、実際に昭和24年から平成14年まで屠畜場が併設されていたという。

そしてこのそでヶ浦地蔵尊という史跡。牢屋町の入獄者の屍を葬ったということが書かれている。

おそらく読者は感じていることと思うが、この藪原という場所は「廃棄物処理工場」「旧住宅密集地」「屠場」「刑場跡」、さらには街道や高速道路のインターといった、いわゆる部落に対するステレオタイプなイメージに合致する物件が揃っている。

ただ、廃棄物処理工場や屠場は近代以降のものであって、牢屋町ということについても、この地に非人が住んでいたと書かれているわけではない。むしろ「藪原」という地名からは文字通り藪で、何もなかったとも考えられる。

歴史的にはこの土地も住民も近世の被差別部落とは何のつながりもなく、近代以降の経過から部落というイメージが勝手に作られてしまったものと考えられるがどうだろう。

高級な街ではないが、空き地や廃墟が目立つわけではなく、避けられているといった様子もない。静かで暮らしやすいように感じられる。

近くに北條稲荷神社があり、これはまた別の地区のもので、これも部落と無関係と考えられる。

さて、最後に山王川と酒匂川を越えて東側にある、酒匂の部落を訪れてみる。

この小田原市集会所は同和対策で作られたものだ。今でも市の所有だが、住民によれば自治会館のような使い方をされており、あまり同和施設ということは意識されていないようだ。

ちなみに、この集会所の先に車で進むことはおすすめできない。海岸への出口があるV字型の道があるが、普通車なら間違いなく底を擦ることだろう。

集会所の近くには古い家や路地もあるが、全般的にはとても部落には見えない。

至って普通の住宅地。

その一角に白山神社がある。中を見ることはできなかったが、住民によれば、中には非常に古いが見事な龍の絵があるという。

宗派は日蓮宗と考えられる。

学術・研究:部落探訪(128) 神奈川県小田原市 東町1丁目・浜町4丁目・酒匂4丁目(後編)」への1件のフィードバック

  1. アバター下水道

    はじめまして。九州や四国を探訪される予定はありますか?
    私は数年前より熊本市に住んでます(出身ではない)が、本荘は一部に見ごたえあるエリアが存在します。
    ネット上で本荘出身の人が、エセ同和が多い地区だと発言していました。掘れば色々出てくるのかもしれません。
    逆に春竹町は、あまり痕跡を感じません。南熊本の食肉センターも解体されました。

    あと四国、特に高知県の部落の多さに驚きました。歴史的背景によるのでしょうが興味深いです。

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