【津市相生町 自治会長問題】市議土下座謝罪の原点、小林貴虎県議に直撃

カテゴリー: 津市相生町自治会長事件 | タグ: , | 投稿日: | 投稿者:
By 宮部 龍彦

2月1日、相生町自治会長問題で、津市が内部調査の中間報告を公表した。書かれていることのほとんどは、やはり既に本サイトで報じたか、市議会で質問が出た事実ばかりである。

報告書の中で注目したいのは、一連の問題の発端となった2つの出来事のことで、中間報告書にはこう書かれている。

津市職員は幹部職員を含めて、相生町自治会長が自治会長に就任当初から、対応に注意を要する人物であるとの認識を持っていたこと。

さらには、平成26年夏、市議会議員が議会応接室において、相生町自治会長に土下座のうえ謝罪したこと、及び平成26年秋、教育長室において、相生町自治会長が、行政へ過剰な要求を行う市民に対し謝罪を求め、当該市民が土下座したことは、職員に広く知られることとなり、これが市役所内に相生町自治会長への警戒心・恐怖心が増幅するきっかけとなったと考えられる。

平成26年秋の教育長での一件については、本サイトで詳細に報じているとおり、日頃から市役所にクレームをつけていたS氏を田邊会長らが「全国の同和を連れてくる」等と脅して土下座謝罪させた件である。

そしてもう1つ、報告書で触れられている平成26年夏に市議が田邊会長に土下座謝罪したという出来事。本サイトでは田邊会長に土下座したとされる市議の名前を複数挙げたが、この時の市議とは小林貴虎氏(現在は三重県議会議員)のことである。

当時、具体的に何があったのか、小林県議に問い合わせたところ、「あの一件も田邊会長が増長した原因の1つで、いつか何とかしなけばいけないと思っていた」ということで、詳細な話を聞くことができた。

「(中間報告書に書かれている市議とは)私の事で間違いないと思います。 彼も非常になれているようで、自身が強要罪で訴えられることのないように、直接何かを求める事もせず、威圧的なしゃべり方はするものの脅すことは回避し、周りの職員も使いながら話を進めていました。会話が進んで幾らもしないうちに職員が完全に田辺の代弁者になっている状態にある事を知り、四面楚歌である事に気付きました」

事の発端は、当時市議だった小林県議が、インターネット上での文書の取り扱いでミスをしたことだ。平成23年4月に市議に初当選した小林県議は議員活動をする上で大量に取り扱うことになる書類の整理に困り、スキャナを使ってOCRで検索可能な状態のPDFに電子化した。それらをウェブサーバーに保存したものの、自身の閲覧用のためであり公表するつもりはなかったのでどこにもリンクを張っていなかったのだが、サーチエンジンで検索できる状態になってしまっていた。

その文書の1つに、道路管理瑕疵に係わる損害賠償の通知書、つまりは津市の道路管理に問題があって起こった事故について、市が保障する旨の文書である。そこに、自動車修理業者の名前が掲載されており、掲載された業者がその文書がインターネットで公開されているのを発見した。小林氏は問題を知った小野欽一市議から「俺が仲介してやる」とそのことを知らされ、初めて知ったのだという。

そして田邊会長の登場である。田邊会長が出てきたのは、その業者が、相生町のある敬和地区の業者だったからだ。

「田邊会長は、私が個人情報を漏洩したと言いがかりをつけ、盆野副市長(当時は政策財務部長)を始め、口裏を合わせた職員を20名ほど呼び、私に非があると主張し訴訟をちらつかせて脅しました。 その時は「俺は同和や」ということを言われて凄まれましたね。通常であれば、「すみませんでした」という謝罪で解決つく程度の事だと思うのですが、初めて田邊本人と電話で話した際、訴訟すると言われていました。議会の応接室で話した際には、「個人情報にあたる書類ではではないので訴訟をするというのであれば止めません」という様な事を伝え、交渉は決裂しました」

問題の書類は市が税金から業者に対する支出をしたことを市議に報告するための資料で、情報公開請求をすれば開示されるような性質のものだ。

なお、道路管理瑕疵の具体的な内容については記憶にないということだが、一般論から言えば、例えば市道に段差があって、自動車の底をこすって傷ができたから市に補償を求めるといったような案件だ。例えば、2006年のいわゆる「ポルシェ中川事件」で解放同盟古市支部長が自身のポルシェが市道の段差で傷ついたと奈良市に補償を求めていた例が知られている。

「他にも民間の会社が、田邊に駐車場の管理瑕疵でクルマが傷ついたという理由で恫喝を受け支払ったという話も聞いています。元々そういう事をして生きてきた男なのでしょう。田邊自身がこのファイルの事を見つけ出したとは思えないので、私に対して快く思っていない第三者が、おそらく彼に入れ知恵をしたのだと思います」

一旦は田邊会長の恫喝をはねのけた小林県議であったが、それから田邊会長らによる議場での嫌がらせが始まった。本サイトでもお伝えした、桂三発市議にたいするのと同じ手口である。

「議会で私が登壇する度に、議場で迷惑行為をしました。「個人情報を漏洩した小林貴虎は謝罪しろ」と。 私は特段気にするわけでもなく、放置しておくつもりでしたが、他会派から何とかしろという声が上がり、私の会派にも圧力がかかりました。最終的に辻美津子市議と、当時議席を持っていた長谷川正という男が間に入り、結局議会を盾にとられて謝罪することを了承したという流れです」

現在は市議の立場を離れているものの、小林県議として何か行動を起こすのか。その疑問に対しては、こう答えた。

「今後の流れ次第ですね。第一義は田邊の逮捕です。この流れで行けばおそらく逮捕には至ると思います。市の内部の浄化は表には見えないので首長に委ねるよりほかないでしょう。そこが有耶無耶になれば 何かしら考えねばならないかもしれませんね」

宮部 龍彦 について

ジャーナリスト、ソフトウェアアーキテクト。信州大学工学部卒。 同和行政を中心とする地方行政のタブー、人権ビジネス、個人情報保護などの規制利権を研究している。「ネットの電話帳」管理人。

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【津市相生町 自治会長問題】市議土下座謝罪の原点、小林貴虎県議に直撃」への3件のフィードバック

  1. 問屋

    市は年度内の解決を図りたいようだが、そうは問屋はおろさぬ、でしょう。
    百条での環境部の答弁は逃げの「調査中」ばかりです。調査して報告し、市民の多くを納得させなければ終わりません。
    タカトラ氏がいうように逮捕が第一義です。しかしハードルが高い気もします。市と田邊氏と警察で落としどころを探ってるのではないでしょうか?困ったもんです。
    そしてこの件、市民の関心が低い気がします。地元メディァも腰が引けています。

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  2. 議会ウォッチャー見習

    https://youtu.be/EcCPUAZHAbA
    これは平成25年12月議会における小林貴虎議員の一般質問の様子ですが、後ろでヤジった本人らしき人物が出入りするのが写り込んでいます。
    また、平成26年3月26日の議会運営委員会議事録によれば、3月12日の一般質問の際の傍聴人から「議会映像に議場での傍聴者が映っている。人権侵害ではないか。次期定例会までに、カメラの位置を変えるなど映らないような対応をせよ」との申し出があったそうですが、当日の会議録を見ると小林貴虎議員の一般質問の際にやはり傍聴人からのヤジがあったことが読み取れます。
    こののち平成26年6月議会からは出入口を隠す形で壁が取り付けてありますが、そうするとこの壁は田邊一派の議会介入の象徴ともいえるのではないでしょうか。

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    1. 鳥取ループ 投稿作成者

      ありがとうございます。1:17 辺りで傍聴席の誰かが見えました。田邊会長に体型が似ています。

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