淡路5人殺害事件平野達彦被告が読んだ本

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By 宮部 龍彦

2015年3月9日に洲本市で起こった、5人殺害事件。事件から約2年を経た今、神戸地方裁判所で平野達彦被告の裁判員裁判の真っ最中だ。

事件が起こった際、平野被告のフェイスブックやツイッターは「電磁波犯罪」「集団ストーカー」といったキーワードで満ち溢れており、明らかに精神疾患を抱えているのではと話題になった。

裁判における、平野被告の主張も全くそのままである。

2月8日の初公判では「工作員にブレインジャックされ操られた」「殺害された5人はサイコテロリスト」であるとして無罪を主張した。初日は傍聴者やテレビや新聞の記者も多数訪れていたが、平野被告のそのような主張を聞いていた記者からはため息が漏れ、「これはだめですね」と電話でデスクに報告する様子が見受けられた。

さすがに地元紙の神戸新聞は毎回公判の様子を比較的詳しく報じているが、全国紙での報道は少なく、テレビもあまり報じない状況である。

平野被告によれば、日本政府が「精神工学戦争」を隠蔽するための工作員が、警察・公安・防衛省自衛隊の情報保全隊、創価学会や霊友会、日本会議に関連した右翼団体、暴力団、同和団体、大企業、利権団体にいるということである。無論、このことから伺えるのは、平野被告が何らかの精神疾患を抱えているということだ。

具体的にそれが何なのか、後日の公判で精神鑑定を行った医師から説明されることになるが、現在までの公判の流れでは、検察や弁護士からは、平野被告が覚せい剤でありADHDの治療薬として使われている「リタリン中毒」であることが示唆されている。平野被告は2004年に初めてリタリンを医師から処方され、2007年頃まで使っていたとされる。

メディアがあまり報じていないのが、平野被告の弁護士が証拠として裁判所に提出した以下の本である。

とりあえず筆者は「ニューロ・ウォーズ」を読んでみたが、東京大学教授が監修をされているものの、中身は明らかに「トンデモ本」であった。アマゾンのレビューを見ると、「精神医療ダークサイド」は比較的評価が高いものの、他の本は酷評されるか、あるいは平野被告と同じ症状を持つと思われる者から多く評価されている。

平野被告と同じような言動を繰り返す人がSNSでよく見受けられるのは知られた話で、例えばツイッターで「電磁波攻撃」で検索してみるとよい。おそらく統合失調症患者であろうと言われているが、薬物中毒の可能性もあり、本当の実態はよく分からないところが多い。関連する団体として、NPO法人テクノロジー犯罪被害ネットワーク、集団ストーカー被害認知撲滅の会などがあり、平野被告はこれらを陰謀を告発する団体と位置づけ、ウェブサイト等で自らも告発を行ってきたという。

平野被告は過去2回の措置入院歴があり、その点は神奈川県の「津久井やまゆり園事件」と共通している。無論、2つの事件は被疑者の症状も犯行の様相も全く異なるものだが、ある意味洲本事件の裁判は津久井やまゆり園事件の裁判の“前哨戦”となるだろう。

宮部 龍彦 について

ジャーナリスト、ソフトウェアアーキテクト。信州大学工学部卒。 同和行政を中心とする地方行政のタブー、人権ビジネス、個人情報保護などの規制利権を研究している。「ネットの電話帳」管理人。

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淡路5人殺害事件平野達彦被告が読んだ本」への4件のフィードバック

  1. 斉藤ママ

    引いてしまいそうな本ばかり。
    犯人はすごい勉強家ですね。
    練習をすれば精神病のふりができるのかもしれません。

    返信
    1. 鳥取ループ 投稿作成者

      リタリンが原因とは言われていますが、精神病なのは本当だと思います。

      返信
  2. wt.

    ふくろう部隊の流れを組んでる、実行部隊は存在しているし、思考の読み取り等は海外で実際調べてる。
    海外にも、同様の被害者が多数存在しています。
    妄想ではなく、理解出来ないだけでしょう。

    返信
  3. あんこ

    集団的嫌がらせの結果心が病んだのでは、とはお考えになりませんでしたか?
    初めから病気だったのかどうか、外野は知る術もありませんが、
    犯罪を起こさないで、ひたすら闘い、逃げ、耐えている嫌がらせ被害者も居ます。
    電磁波などについては判らないですが、人的な、ローテクな集団による虐めだけでも、やられる側は相当追い詰められるでしょうね。

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